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(一)全国賃貸不動産管理業協会民法改正アンケート

 一般社団法人全国賃貸不動産管理業協会は令和2年1月30日付で「改正民法施行間近!会員アンケート集計結果(速報)」を公表しています。

 本年4月施行の改正民法下では新法の適用のある借家契約の(連帯)保証契約においても個人根保証契約として「極度額」を定める必要があります(改正民法465条の2)。極度額の定めのない個人根保証契約は無効となります。

 この極度額について月額5万円の家賃の場合、120万円(2年相当分)が大半であった、他方で火災保険未加入に備えて2000万円との回答もあったなどのアンケート結果が公表されております。

 なお国土交通省は賃貸住宅標準契約書を公表しておりますが、その際の極度額に関する参考資料においても、概ね月額家賃の2年分程度を示唆する調査結果が得られているとも言えそうです。

 そして今後は、家賃保証会社や保険の活用による個人保証に依拠しない賃貸に移行していくものと思われます。

 既存の賃貸借に関する保証契約については新法は適用されませんが、保証契約の合意更新等の際には新法が適用されることになりますので注意が必要です。