【民事訴訟法(IT化関係)部会】第2回会議(令和2年7月10日開催):訴えの提起及び送達について等

 法務省法制審議会民事訴訟法(IT化関係)部会HP令和2年7月10日開催の第2回会議

の議題・議事要旨・資料等が掲載されました。第2回部会では「訴えの提起及び送達について」「 手数料の電子納付について」が審議されています。

 「訴えの提起及び送達について」においては、「オンラインによる訴えの提起に関する規律」「濫用的な訴えの提起を防止するための方策」「事件管理システムを利用した送達に関する規律」「公示送達の方法の見直し」が、「手数料の電子納付について」においては「申立て手数料等の電子納付への一本化」「郵便費用の申立て手数料への一本化 」が審議されています。


【資料】

部会資料3 訴えの提起及び送達
部会資料4 手数料の電子納付
参考資料6 督促手続オンラインシステムにおける電子納付の手順概要
参考資料7 電子納付についての説明資料
参考資料8 主要先進国における民事裁判手続等のIT化に関する調査研究業務報告書
阿多委員提供資料 「民事裁判手続等IT化研究会報告書―民事裁判手続のIT化の実現に向けて―」に対する意見書
会議用資料 法制審議会民事訴訟法(IT化関係)部会委員等名簿

 

 

【コメント】

 「濫用的な訴えの提起を防止するための方策」については、経済的困窮者の裁判を受ける権利の制約とならないように慎重に検討すべきでしょう。また「訴え提起時におけるシステム送達の特則」についても、詐欺まがいの迷惑メール等があふれており、不審なメールは放置しておくことが薦められている現状においてはやはり慎重に検討すべきです。公示送達のインターネット上の閲覧も個人情報保護の観点から極めて問題があります。手数料の電子納付への一本化は基本的には賛成できますが、システム障害などに備えて、従来の納付方法の余地も残すとともに、IT化による事務負担軽減を反映して手数料を値下げすることが求められます。