エシカル消費とは、地域の活性化や雇用などを含む、人・社会・地域・環境に配慮した消費行動のことを言うとされています(消費者庁「エシカル消費とは」)。
一般財団法人地方自治研究機構のHP「エシカル消費に関する条例」に徳島県を始め、いくつかの自治体の条例における「エシカル消費」の規定が整理されていました。
全国に先駆けてエシカル消費について規律したのが「徳島県消費者市民社会の構築に関する条例」とされています。
同条例の前文では「…未来においても、夢や希望に満ちあふれた活力ある徳島県として成長していくため、さらには地球規模での気候変動や世界平和、経済成長などの課題を解決するためには、人権、地産地消、環境等に配慮した商品やサービスを選択する消費行動が求められている。ここに、誰一人取り残さない社会の形成や地球環境の保全などに配慮した思いやりのある消費行動や事業活動を県民生活に取り入れるための環境づくりを積極的に推進し、消費者、事業者、行政機関等の様々な主体が一体となって、公正かつ持続可能な社会である消費者市民社会の構築を目指し、この条例を制定する。」とあります。そして2条2号では「エシカル消費」について「地域の活性化、雇用なども含む、人、社会及び環境に配慮した思いやりのある消費行動をいう。」と定義しています。
3条の「基本理念」では「消費者市民社会の構築は、消費者一人一人の消費行動及び事業者の事業活動が将来にわたり内外の社会、経済及び環境に影響を及ぼしうることが自覚され、公正かつ持続可能な社会の実現が推進されることを旨として、行われなければならない(1項)」、「消費者市民社会の構築は、人権の尊重や地球環境の保全、その他社会問題の解決に配慮した消費行動や事業活動により実現されなければならない(2項)」、「消費者市民社会の構築は、県、消費者及び事業者がそれぞれの役割を果たし、相互に連携・協力して推進されなければならない(3項)」としています。
その他にも、長野県・新潟県妙高市・群馬県の脱炭素社会に関する条例の中に「エシカル消費」についての規定があることが紹介されています。