東京電力株式会社福島第一原子力発電所の事故時運転操作手順書について

 福島第一原発の事故時運転操作手順書は既に公開されている。

 このうち「Ⅳ 自然災害編」「第22章 自然災害事故」の「22-2」に「津波発生」時の手順が記載されている。平成14年時の津波試算に基づいてチリ地震発生時の「引き波」への対策が主に記載されている。この手順書は平成22年改訂版のようである。しかしこの時点で長期評価や貞観津波の知見が存したのであるから、せめて津波警報発令時に10メートル盤敷地越えの浸水に備えた手順くらいは定めておくべきであったし、保安院も規制権限を行使して、防護扉を閉めるなどの手順を定めさせるべきであったと思われる。

【参考】

■スローニュース「福島原発事故を描いたNetflix『THE DAYS』盛り込まれなかった最新スクープの“事故原因”とは

■週刊エコノミストon-line「福島第1原発事故で新事実 「防護扉」開放で大量浸水許す 奥山俊宏

東京電力提出資料No.2非常用交流電源喪失について(東京電力)[PDFファイル/1.61MB]新潟県福島事故検証課題別ディスカッション【地震動による重要機器の影響】 第8回(平成28年8月24日開催)

 

2006年5月11日第3回溢水勉強会資料より

添田孝史「2006〜2007年 国と東電、津波の想定超え対策を葬る(国の責任を考える その2)

 

https://level7online.jp/2022/20220516/