外部電源喪失事故の事例

 平成23年10月24日原子力安全・保安院の「原子力発電所の外部電源に係る状況について」の中に3.11より前の「外部電源喪失事故の事例」が紹介されている。平成22年6月17日の福島第一・2号機の原子炉スクラム停止についても外部電源喪失事故として紹介されている。

 「一時的」な水位低下を原子炉隔離時冷却系(RCIC)を手動起動して給水を行うことで対応したとあるが(さらにSR弁で圧力を低下させている)、この時のプラントの挙動や対応の是非、RCICが設置されとらずICしかない(しかもSR弁よりも優先起動される)1号機への水平展開(同様の事象が1号機で発生した場合の体制や訓練)など、事故の原因究明・解析などがなされていれば、3.11事故は防げたのではないか。外部電源喪失・スクラム停止という半年前の6.17事故を看過した過失があるのではないか。