第52回東京電力福島第一原子力発電所における事故の分析に係る検討会(令和7年09月04日)において、「東京電力福島第一原子力発電所事故の調査・分析に係る中間取りまとめ(2025年版)(案)に対する御意見への考え方(案)」が公表されています。
非常用復水器(IC)についての回答は「原子力規制委員会の考え方を記載予定」などとして「検討会」において全く議論はなされませんでした。
「津波襲来までの期間、事故時の運転員の操作については、操作手順書に基づき確実に実施され、原子炉圧力に係る記録によると、ICによる原子炉圧力が確認できており、ICは所定の機能を発揮し原子炉圧力は制御できていると考える」との記載については見直しを検討しないとされています。検討会委員も皆等閑視する姿勢でした。残念です。
事故時操作手順書「第22編 自然災害編」がなぜ遵守されていなかったのか、保安規定では異常時には55℃/hの運転制限は適用しないとされているにも関わらず、これを適用したのはなぜか、ICの「所定の機能」と「圧力制御」とは緊急減圧冷却なのか高温待機なのかなど全く検証がなされていません。残念です。