東電の社内報「原子力ふくしま」1980年5月号に非常用復水器(IC)が作動した際の様子が述べられている。このことを「岩見浩造◆の福島原発事故研究ブログ」の岩見様から御教示頂きました。岩見様のリサーチ能力と緻密な分析は驚異的です。



稲光と雷鳴,荘厳な光景,神秘
非常用復水器の実作動はその後長期間行われないまま3.11を迎えている。長い眠りから覚めて,自動起動した非常用復水器の挙動に運転員は慌てふためき,停止してしまったのではないか。平成22年の設定値変更の保安規定変更認可の際に,実作動試験や運転員の知識経験教育,操作手順書への反映,フェールセーフ機能などを確認すべきであったのではないか。
津波襲来後,イソコンが動いていないことを国も東電も組織として把握できず,代替手段を講じる時間をロスし1号機の水素爆発を招いた。また地震発生後,津波襲来の前に,イソコンを停止させず緊急減圧・緊急冷温停止を急ぐべきであった。平成22年に知識経験がないままイソコンの優先起動の設定変更をしなければSRVとHPCIによる対応により事故を防ぐことができた。