非常用復水器の設定値変更は安全保護系の設定値変更

 3,11の前年の平成22年5月26日に東電は非常用復水器の圧力高設定値変更にかかる保安規定の変更認可申請をしている。

 これについて保安院では「非常用復水器系の設定値」についても「安全保護系設定値の変更」を行うとしている。非常用復水器系の設定値変更は安全保護系設定値の変更と読めるし,非常用復水器系は安全保護系と位置づけていると読める。

 非常用復水器が規制上「常用」なのか「非常用」なのかなど位置づけが曖昧なままに設定値変更によりSRVよりも起動しやすくすることで実戦投入していたのであれば,それ自体も問題である。なぜこのタイミングで非常用復水器の設定値を変更したのか,その変更にあったって必要な法令上の審査手続を踏んでいたのか,保安規定の変更認可にあたっても実質的な審査をしていたのか解明されなければならない。

 【ATOMICAより】安全保護系

 原子炉運転中に、原子炉の過出力状態や出力の異常上昇などの異常状態を検知した場合、原子炉緊急停止系を作動して自動的に(あるいは手動で)原子炉停止すると共に、事故時においては炉心及び格納容器バウンダリーを保護するため工学的安全施設を作動させる設備の総称。安全保護系は確実に作動するように多重性及び独立性を持たせ、単一故障によって保護機能を喪失しないように設計されている。